『古銭、小判』の歴史や地域情報

現在では通貨単位として、『円』が使用されていますが、為替取引などでは今でも『銭』(せん)も使用されています。
そして【古銭、小判】が流通していた時代には、時代ごとに様々な材質の通貨が存在し、そして通貨単位も様々ありました。

日本では弥生時代には、中国より持ち込まれた硬貨を使用しており、まだ日本国内では貨幣を製造していませんでした。
その後、日本で作られた金属貨幣ので、現存する最も古い銀貨は、7世紀の無文銀銭、最古の銅貨は708年(和銅元年)の和同開珎、そして最古の金貨は760年(天平宝字4年)の開基勝宝であり、地金の重量を測って用いる秤量貨幣の銀が飛鳥時代から存在し、8世紀には硬貨が発行されました。

そして江戸時代なると、当時の幕府により貨幣制度が統一され、幕府の命により、金貨・銀貨・銅貨などを鋳造が行なわれ、全国通用の正貨とされました。
江戸時代の金貨には、両(りょう)、分(ぶ)、朱(しゅ)があり、1両=4分(ぶ)、1分=4朱の4進法でした。
また銀貨の単位は、貫(かん)、匁(もんめ)、分(ふん)であり、1貫=1000匁、1匁=10分でした。
そして銅貨の単位は『文』(もん)であり、1貫文=1000文でした。

金・銀・銅は独自の体系があり、交換基準も決めれていましたが、金や銀、銅の相場は変化しており、現在の為替相場と同じように機能していました。
その為、両替商が重要となりました。
また、1610年に発行された羽書と呼ばれる日本で最古の紙幣が有り、これは私札とも呼ばれ藩領が発行する藩札や、旗本領が発行する旗本札がありました。

そして現在のような中央銀行が管理を行ない発行した紙の貨幣が作られるようになったのは、明治時代に入ってからとなりました。