『時代家具』の種類

【時代家具】とは、日本に於いて、衣類や食器などの保管などに使用していた家具のことです。
江戸時代以前の日本では、家具を多く所有していたのは、貴族や武家、大きな商家など位であり、一般的な庶民の場合は、大家から借用していた住居も広くなく、複数の家具を所有することは余りありませんでした。

そのような一般庶民が家具を所有するようになり始めたのは、江戸時代または大正時代になってから、嫁入り道具として、新婦の両親が婚礼家具を贈ることが一般的なってからだそうです。

【時代家具】の種類
《座って使用する家具》
日本人の生活では、椅座位は位の高い人文津などの特定の人のみで、一般的には座位と立位が基準でした。
・座椅子 
・脇息(きょうそく)
座った際に肘をかけ、体をもたらせかける道具。

《卓の和家具》
・座卓(ざたく)
和室の食卓として、又は来客時の接待用として利用される。
・花台(はなだい)
花を活けた花瓶をこの台の上に飾る。
・文机(ふみづくえ)
座位の状態で、書物を読んだり、書き物を行なうために使用する机である。
・書見台(しょけんだい)
座位の状態で書物を読む為に使用された。
・長火鉢(ながひばち)
江戸火鉢と関西火鉢の2種類が存在し、冬場に暖を取る目的などで使用された。
・膳(ぜん)
江戸時代に借家住まいの庶民は、箱膳(はこぜん)を使用しており、この中に個人の茶碗や箸を収納していました。

《箱の和家具》
・和箪笥(わだんす)
・茶箪笥(ちゃだんす)
・水屋(みずや)
茶箪笥より大きく食器や茶器を収納していた。
・船箪笥(ふなだんす)
江戸時代の運搬の主力であった商船に設置され、鉄の金具と木組みにより中の物を保護していました。
・薬箪笥(くすりだんす) 
江戸時代の医師や薬問屋(薬屋)が薬などの保管目的で使用しました。
・階段箪笥(かいだんだんす)
狭い町屋にて使用され、別名箱階段(はこかいだん)と呼ばれました。