『時代家具』の歴史や地域情報

【時代家具】の歴史は、住居の構造の変化やその時代の文化などの影響を受けてきました。
当初縄文~弥生時代には、住居には床が設けられていませんでした。

その後、古墳時代に床がある高床式住居が建てられるようになり、平安時代になると「寝殿造」の建物が建てられるようになりました。
この「寝殿造」の頃に、座る際に使用する「座臥具」、空間を仕切る為に使用される「障屏具」、道具を収めた箱などの「収納具」が用いられるようになり、この頃に、飾棚の元と考えられる厨子棚や二階棚が作られました。

それから室町から安土桃山、そして江戸時代になり、世の中が安定してくると多くの種類の家具が作られるようになりました。
その頃の問屋を営んでいた商家などでは、大量の物資を運搬する手段であった船に設置した「船箪笥」、金品や帳簿などを収納して金庫として使用し、火事や地震などの災害の際には下にある車により綱を付ければ移動ができた「車箪笥」、
薬の問屋などで商売の品である、中国から輸入していた薬などを小さな抽斗(ひきだし)に収納していた「薬箪笥」、狭い町屋に於いて空間の有効活用の手段として利用された、「階段箪笥(箱階段)」などが使用されていました。