『和楽器』の歴史や地域情報

【和楽器】の歴史に於いて、日本で最古の楽器は、古事記に記載された神話に登場したり、古墳等から発掘された埴輪が持っていた、『琴』と推測されています。
また、『笛』についても存在していたと推測されていますが、材料が木材や竹ということで出土される物はほとんどないそうです。

その後最も【和楽器】が使用されるようになったのは、奈良~平安時代にかけての頃となります。
この当時に、中国や朝鮮からの様々な文化が渡来をし、時の天皇や貴族の邸宅などで『雅楽』(ががく)が演奏されるようになりました。
この『雅楽』では、【和楽器】の笙(鳳笙)や篳篥(ひちりき)、龍笛(横笛 おうてき)、楽太鼓又は大太鼓、楽琵琶、楽箏又は和琴などが、使用されています。
そして、『雅楽』と同じように渡来してきた文化には、現在の『狂言』(きょうげん)の元となった、『散楽』や『猿楽』があります。
そのようなか『猿楽』は、南北朝時代になると、観阿弥や息子である世阿弥により、『能』が演じられるようになりました。

その『狂言』や『能』に於いて【和楽器】である、小鼓や大鼓、太鼓や能管(笛)が使用され、音楽性では大陸文化の影響から日本の文化へとの変化が感じられます。
そして江戸時代になると、町人文化が発達することとなり、出囃子で三味線が用いられる『歌舞伎』や、習いごととして『地歌』『箏曲』などの音楽文化も花開きました。

そして明治時代から現代にかけては、【和楽器】による大合奏曲が作成されたり、1970年代以降には和太鼓と津軽三味線による合奏も行なわれるようになりました。