『銀製品』の歴史や地域情報

【銀製品】の歴史は、人類の歴史とも密接に関連しています。
現在において歴史的にもっとも古いの【銀製品】としては、紀元前3000年頃の古代シュメール人ウル文化の遺跡に於いて発見された『宝飾品』だそうです。
その後、銀鉱石からの精錬技術の進歩により『銀』の産出も増加し、それにより『貨幣』としてローマ帝国では地中海から中東にかけて流通していました。

そして日本での【銀製品】の歴史に於いて最も古い物は、北海道の羅臼町と標津町の町境付近にある植別遺跡から発見された、紀元前300年の【銀製品】だそうです。
日本では飛鳥時代まで『銀』の産出はされておらず、674年の対馬銀山の発見から産出されるようになりました。
その後、戦国時代に各地に於いて、銀山開発が行なわれ、現在の島根県の石見銀山で導入された灰吹法技術により、16世紀半ばには日本の銀の産出量は激増しました。

そして江戸時代には、時の幕府が銀山を直轄して管理しており、その後明治時代になっても国による管理がされていました。
この当時の産出量が多かったのは石見銀山であり、世界の3分の1を日本で産出された『銀』が占めていました。
またこの頃には、兵庫県の生野銀山でも大規模な採掘が行なわるようになりました。
しかしその後は、国内の銀山では資源の枯渇が起き、それにより世界の銀の産出地からは日本の地名は消えました。