『茶道具』の歴史や地域情報

茶道は、日本伝統の湯を沸かして、茶を点(た)て、茶を振る舞う行為(茶の儀式)であり、またそれらを基本とした芸道や様式を言います。
その茶道の歴史は古く、日本へ茶の知識を体系的に持ち込んだ書物は、唐の陸羽(733年 – 804年)が執筆した『茶経』と言われています。

その後、
・804年 空海と最澄が中国より茶を持ち帰る。しかし茶道として発展することなく、のちの戦乱で忘れられる。
・平安時代 遣唐使により茶を飲む習慣と茶の製法がもたらされる。
・鎌倉時代 禅宗を伝えた栄西が、九州に中国から持ち帰った茶を植樹。また宇治の明恵上人にも茶の種を送り、これが宇治茶の起源とされる。
・1214年 栄西が茶と共に『喫茶養生記』を源実朝に献上したことにより、武士階級に茶が広まる足がかりとなる。
・室町時代 飲んだ茶の銘柄を当てる一種の博打である『闘茶』が流行。
中国の茶器である「唐物」を蒐集し、これを使用し茶会を催すことが大名に流行。この行為が「唐物数寄」と呼ばれる。

などを経て、堺の町衆である武野紹鴎、そしてその弟子である千利休により安土桃山時代に『わび茶』が完成しました。
そして江戸時代に、今の茶道の流派となる、表千家・裏千家・江戸千家と家元制度が確立しました。