『屏風(びょうぶ)』の種類

【屏風】とは、部屋の仕切りまたは装飾に用いる家具であり、木枠の骨格に用紙を貼り、部屋の仕切りや装飾に使用する家具であり、「風を屏(ふせ)ぐ」という言葉に由来します。

そして【屏風】から見て、右側を右隻、左側を左隻と呼びますが、現在では正面から見て、右側の屏風を右隻、左側の屏風を左隻と呼ぶ傾向があります。それから【屏風】の数え方としては、屏風の一枚のパネルを扇(せん)と呼んで、向かって右から第一扇、第二扇と数えます。また【屏風】の種類には、六曲・四曲・二曲の三つの種類があります。

また奈良から平安時代には、一隻六扇が一般的で各扇を革紐で結び、一扇ごとに縁をつけていましたが、鎌倉時代に蝶番が作られると、現在と同じ前後に開閉が行えるようになりました。
それにより、縁も二扇ごと、更に一隻全体にできるようになり、【屏風】全体で一体感を得られるようになりました。

その後14世紀前半代に二隻(一双)を単位とした、六曲一双形式が定型なり、江戸時代に入ると、二曲や八曲の【屏風】も現れるようになりました。
また【屏風】は安土桃山から江戸時代にかけて、各地の城郭に設置されるようになり、それにより【屏風絵】についても芸術としての地位を高めました。