『珊瑚』の歴史や地域情報

【珊瑚】は現在でも日本だけではなく、海から遠く離れたチベットなどの世界中で宝石として、とても高い価値にて商取引が行われています。

その【珊瑚】が最初に漁として採取されたのは、ユーラシア大陸とアフリカ大陸に挟まれている地中海でした。
そして地中海では、古代から珊瑚漁が行われており、採取された『ベニサンゴ』は交易品として世界各地に輸出され、各々の国にて装飾品だけではなく、各種の祭祀の道具としても利用されました。

この【珊瑚】が日本に持ち込まれた時代は詳しくは解りませんが、国内に現存する【珊瑚】製品は、正倉院に収められている、珊瑚のビーズが最古の物です。
そしてこの珊瑚のビーズは、西暦752年に奈良東大寺の大仏開眼会の際に、聖武天皇、光明皇后らが使用した冠を飾っていた物という伝承があるそうです。

また【珊瑚】を国内にて始めて漁を実施したのは、高知県沖であり地中海産の【珊瑚】よりも、寸法も大きく品質も良質な物が採取できたので、ヨーロッパ於いて高い評判を得て、高い値段での取引が行われました。
その後も日本の【珊瑚】は、日本国内だけはなく世界各国でも好評となり、たくさんの【珊瑚】が輸出されるようなりました。