『洋画、油絵』の歴史や地域情報

水彩や油彩絵の具を使用した、西洋の表現様式の【洋画】が最初に日本に持ち込まれたのは、3期に分けることができ第1期は、ポルトガル人が種子島に漂着をした、室町時代後期の天文12年(西暦1543年)~江戸時代中期の宝永5年(1708年)頃で、その当時は主にキリスト教布教に伴い、油彩や岩絵具(鉱物質の絵の具)などを使用して描かれた、聖画像類や西洋風俗画類であり、それによりキリシタン絵画や南蛮画 (第1期洋風画) とも呼ばれました。

その次である第2期は、新井白石が『西洋紀聞』を著した宝永6年から幕末までの間で、このころには、西洋画の迫真的写実により、生活に活かせる科学的技術として学ばれたそうです。

この2期に活躍した【洋画家】は、秋田の佐竹曙山や小田野直武、長崎の若杉五十八、荒木如元や川原慶賀、江戸では司馬江漢,亜欧堂田善らであり、油彩や岩絵具を使用して主に日本や西洋の風俗、風景や静物が描かれました。
このため蘭画あるいは紅毛画 (第2期洋風画) と呼ばれました。

そして第3期は、明治元年 (1868年) から現代に至る期間であり、近代絵画と呼ぶ場合には、この第3期をそう呼称します。